鳥取県 郷土食

鳥取県

北に日本海、南は中国山地の山々に囲まれた自然豊かな地で、鳥取砂丘や中国地方最高峰の大山(だいせん)、県内に多く有する温泉地など観光名所として広く知られた県です。
特産物には、その豊かな自然の恵みを受け20世紀梨、砂丘らっきょう、砂丘ながいも、白ねぎなど多くの農産物や、松葉がに、まぐろ、いか、あじなど新鮮な海の幸も豊富です。
また、江戸時代に池田藩主が質素倹約のため「豆腐食」を奨励したことから「豆腐ちくわ」「どんどろけめし」などの独特な郷土食が受けつがれ、ふるさとの味として人々の暮らしに根づいています。

地図

親がにのみそ汁(おやがにのみそしる)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 48kcal
たんぱく質 7.4g
脂質 0.5g
カルシウム 62mg
0.6mg
ビタミンA 6μgRE
ビタミンB1 0.09mg
ビタミンB2 0.20mg
ビタミンC 3mg
食物繊維 0.9g
食塩 1.2g
マグネシウム 29mg
亜鉛 1.4mg

由来

11月から1月上旬までの冬季期間にとれる親がには、比較的安価で庶民に親しまれています。親がにはズワイガニのメスのことを いい、親がにの外子(腹にかかえた卵)や内子(こうらの中のオレンジ色の卵)、みそなどにはコクがあり、旨みのあるだしが出 ます。短冊に切った大根と一緒に煮てみそで味付けしたものです。鳥取の漁場では古くから親しまれた料理です。

材料・分量

1 親がに(ずわいがにのメス) 45g
2 だいこん(短冊切り) 40g
3 米みそ 8g
4 葉ねぎ(小口切り) 5g
5 180g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・かにはよく洗って縦半分に切っておく。

作り方

  • だいこんを、水から入れて煮る。
  • 煮立ったら、縦半分に切った親がにを入れる。
  • だいこんが柔らかくなるまで、アクをとりながら中火で煮る。
  • 米みそを入れて調味する。
  • 葉ねぎを入れる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑤水→②だいこん→①親がに→③米みそ→④葉ネギ

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 655kcal
たんぱく質 27.9g
脂質 15.6g
カルシウム 372mg
2.7mg
ビタミンA 172μgRE
ビタミンB1 0.33mg
ビタミンB2 0.59mg
ビタミンC 25mg
食物繊維 5.6g
食塩 2.5g
マグネシウム 129mg
亜鉛 4.3mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • ・豆腐竹輪の磯部揚げ
  • ・五目きんぴら
  • 親がにのみそ汁
  • ・みかん

放送資料

鳥取県ではズワイガニが冬の味覚として多く水揚げされています。
ズワイガニのメスを「親がに」と言い、オスを「松葉がに」と言います。親がには、11月から1月に旬を迎え、この期間は比較的安く手に入るので、昔から鳥取の家庭の味として親しまれてきました。
今日はその親がにを使ったみそ汁を作りました。たっぷりの卵やみそからコクが出て、とてもおいしいみそ汁ができあがりました。
体が芯から温まるので、寒い日にぴったりです。

一口メモ

成長したズワイガニのオスを山陰地方では「松葉がに」と呼ぶ。殻は固く重量がありハサミが太いのが特徴である。それに対して「親がに」とは松葉がにのメスで、体は小さいが、たっぷりと卵を抱えている。親がにのみそ汁は鳥取の家庭の味である。

参考資料

  • ・「鳥取県商工会女性部連合会お勧め郷土料理レシピ」
  • ・「郷土料理百選」 毎日新聞
  • ・「農山漁村の郷土料理百選」 財団法人農村開発企画委員会
  • ・「とっとりの味」 鳥取市観光協会