鳥取県 郷土食

鳥取県

北に日本海、南は中国山地の山々に囲まれた自然豊かな地で、鳥取砂丘や中国地方最高峰の大山(だいせん)、県内に多く有する温泉地など観光名所として広く知られた県です。
特産物には、その豊かな自然の恵みを受け20世紀梨、砂丘らっきょう、砂丘ながいも、白ねぎなど多くの農産物や、松葉がに、まぐろ、いか、あじなど新鮮な海の幸も豊富です。
また、江戸時代に池田藩主が質素倹約のため「豆腐食」を奨励したことから「豆腐ちくわ」「どんどろけめし」などの独特な郷土食が受けつがれ、ふるさとの味として人々の暮らしに根づいています。

地図

どんどろけめし(どんどろけめし)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 304kcal
たんぱく質 8.5g
脂質 3.1g
カルシウム 47mg
1.1mg
ビタミンA 63μgRE
ビタミンB1 0.34mg
ビタミンB2 0.08mg
ビタミンC 2mg
食物繊維 1.2g
食塩 1.3g
マグネシウム 34mg
亜鉛 1.5mg

由来

鳥取県東部・中部地区で冬至前後に作られており、豆腐飯とも呼ばれています。家庭では、豆腐をごぼうや人参と一緒に炒めて薄口しょうゆで味付けして、米と混ぜ合わせて炊き上げます。豆腐を炒める時の音が、パリパリとどんどろけ(かみなり)の音に似ているため、この名前が付けられたといわれています。
また、葬儀のまかないをした女性たちが、終わった後で食べていたものがその起こりとも言われています。もとは豆腐に大根や大根葉を加えただけの簡単なものでしたが、次第に山菜なども加わるようになりました。

材料・分量

1 精白米 70g
2 95g
3 木綿豆腐 15g
4 ごぼう(ささがき) 5g
5 油揚げ(0.5cm 短冊切り) 3g
6 にんじん(0.5cm 短冊切り) 3g
7 葉ねぎ(小口切り) 3g
8 サラダ油 0.2g
9 うすくちしょうゆ 2g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・精白米は洗米しておく。
  • ・油揚げは油抜きしておく。
  • ・豆腐はくずして水気を切っておく。

作り方

  • 鍋に油を熱し、木綿豆腐を炒め、ごぼう、人参、油揚げの順に炒めたら、最後に葉ねぎを加えてさらに炒める。
  • 洗米した米をしょうゆで調味し、①を入れ炊きあげる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
具⑧サラダ油→③木綿豆腐→④ごぼう→⑥にんじん→⑤油揚げ→
⑦葉ねぎ①精白米→⑨うすくちしょうゆ→②水

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 650kcal
たんぱく質 28.7g
脂質 19.2g
カルシウム 393mg
3.1mg
ビタミンA 368μgRE
ビタミンB1 0.65mg
ビタミンB2 0.61mg
ビタミンC 40mg
食物繊維 4.5g
食塩 3.0g
マグネシウム 85mg
亜鉛 2.7mg

献立例

  • どんどろけめし (豆腐入りかやくごはん)
  • ・牛乳
  • ・魚の照り焼き
  • ・野菜のごま和え
  • ・親がにのみそ汁
  • ・柿

放送資料

今日は、郷土の料理や産物を盛りだくさんに入れた「じげの味」メニューです。その中で、みなさんに郷土料理として「どんどろけめし」を紹介します。「どんどろけ」とはかみなりのことです。ご飯の具になる、豆腐を炒める時の「バチバチ」という音が、かみなりの音に似ていることから付いた名前です。この料理は、12月の冬至前後の時期に食べられていました。これからも伝えていきたい郷土の味です。

一口メモ

岡山城城主であった池田光仲(みつなか)が1648年鳥取城に転封になった時、領民に豆腐食を推奨したといわれている。
そのころ鳥取藩は、藩の財政が貧しく、庶民の生活も質素倹約が強いられ、良い漁港が少なく漁獲高も少なかったことから魚を食べることさえ贅沢とされていた。山村の多い鳥取では田んぼのあぜに大豆が栽培され、大豆製品や、豆腐を使った料理が広く伝えられ、良質なたんぱく源となっていた。

参考資料

  • ・「とっとり大好き(鳥取県あれこれブック)」  とっとり大好き刊行委員会
  • ・「とうふちくわの穴」 鳥取とうふちくわ総研