埼玉県 郷土食

埼玉県

埼玉県は東京に隣接し、都心へのアクセスもよく、多くの住宅地や商業都市をもつ県で、電車や高速道路なども整備されています。また、県西部や秩父には川や山や緑に恵まれた自然も数多くあり、県北部や東部は田んぼや畑が多く、農産物が豊かです。小松菜やほうれん草、ブロッコリー、きゅうり、大豆などは、全国的にみても多く生産されています。

地図

ゼリーフライ(ぜりーふらい)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 134kcal
たんぱく質 2.7g
脂質 6.4g
カルシウム 23mg
0.5mg
ビタミンA 50μgRE
ビタミンB1 0.06mg
ビタミンB2 0.02mg
ビタミンC 13mg
食物繊維 2.7g
食塩 0.6g
マグネシウム 16mg
亜鉛 0.2mg

由来

ゼリーフライは、おからとじゃがいも、根深ねぎをよく混ぜたものをそのまま素揚げにした、埼玉県行田市(ぎょうだし)の郷土料理です。そのルーツは日露戦争 (にちろせんそう)の頃で、中国の「野菜まんじゅう」がヒントになってできたと言われています。その名前の由来は、「小判型」をしている事から「銭(ぜに)フライ」と呼ばれ、それが訛 (なま)って「ゼリーフライ」となりました。行田市は足袋(たび)を中心とした被服関係の工場が多く、そこで働く人たちのおやつ代わりに食べられていました。

材料・分量

1 じゃがいも(2cm 角切り) 35g
2 おから 15g
3 にんじん(荒みじん) 3g
4 たまねぎ(荒みじん) 5g
5 根深ねぎ(荒みじん) 5g
6 鶏卵 5g
7 小麦粉(薄力粉) 6g
8 パン粉(ドライ) 0.5g
9 サラダ油 少々
10 2g
11 食塩 0.2g
12 白こしょう 少々
13 サラダ油 3g
14 ソース(ウスター) 5g

※おからはドライフレーク使用の場合は7g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・じゃがいもは蒸してあら熱をとる。

作り方

  • サラダ油でにんじんとたまねぎをしんなりとするまで炒める。(あら熱をとる)
  • じゃがいも、おから、小麦粉をよく混ぜる。(いもはつぶしてもよい)
  • 根深ねぎ、1、パン粉、鶏卵、水、調味料を混ぜてこねる。
  • 小判型に形をととのえて170度のサラダ油で揚げる。
  • ウスターソースの中にゼリーフライをくぐらせて仕上げる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑨サラダ油→③にんじん→④たまねぎ→①じゃがいも→②おから→⑦小麦粉→⑤ねぎ⑧パン粉⑥鶏卵⑩⑪⑫→⑬サラダ油→⑭ソース

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 736kcal
たんぱく質 25.2g
脂質 24.6g
カルシウム 356mg
2.0mg
ビタミンA 487μgRE
ビタミンB1 0.52mg
ビタミンB2 0.51mg
ビタミンC 54mg
食物繊維 7.3g
食塩 3.6g
マグネシウム 96mg
亜鉛 2.4mg

献立例

  • ・なす南蛮うどん
  • ・牛乳
  • ゼリーフライ
  • ・色彩サラダ
  • ・果物

放送資料

行田市の名物料理となったゼリーフライは、おから・じゃがいも・ねぎをよく混ぜて形を整え、素揚げしてソースにつけて食べます。その名前の由来は、昔のお金の形の小判型をしていることから銭(お金)フライと呼ばれ、それが訛ってゼリーとなり今の呼び名になっています。主な材料のおからは豆腐を作った時にできるもので、たんぱく質やカルシウム、カリウム、鉄分を多く含みます。豆腐の3倍の食物繊維が含まれ、腸の働きをよくします。栄養いっぱいのおからをたくさん使っておいしい名物料理を作ってしまうとは、昔の人の知恵はすばらしいです。

一口メモ

埼玉県行田市は県北部にあり、「ゼリーフライ」とならんで有名なのが「フライ」である。
行田の「フライ」は衣を付けて揚げた物ではない。小麦粉を柔らかく水でといて鉄板の上で薄く焼き、葱や肉、卵などの具を入れソースや醤油だれをつけて食べるクレープのようにふわりとした舌ざわりで、お好み焼きに似ている。
農家で手軽に作られる持ち運びが便利なおやつがそのルーツとか。今では町の観光名物になっている。

参考資料

  • ・行田市観光協会HP