佐賀県 郷土食

佐賀県

佐賀県は、北に玄海灘、南に有明海、中央にそびえる脊振(せぶり)山系、ふもとに広がる佐賀平野などの恵まれた地形から、「有明のり」「むつごろう」「佐賀牛」など有数の特産物を生み出しています。
また、佐賀には日本最古の稲作跡である唐津市の「菜畑遺跡」、弥生時代の大規模稲作が行われた「吉野ヶ里遺跡」が発見されており、日本の稲作の原点は佐賀にあり、といわれています。その他、美しい日本料理をひきたてるための器、日本磁器発祥の「有田焼」も有名です。

地図

煮ごみ(にごみ)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 113kcal
たんぱく質 5.5g
脂質 2.7g
カルシウム 242mg
0.9mg
ビタミンA 163μgRE
ビタミンB1 0.11mg
ビタミンB2 0.08mg
ビタミンC 16mg
食物繊維 4.6g
食塩 0.6g
マグネシウム 38mg
亜鉛 0.7mg

由来

伊万里(いまり)や西松浦(にしまつうら)地域の「おくんち料理」の1つです。
「おくんち」は「お供日」と書き、自然の恵みに感謝して行う祭りです。
「煮ごみ」は主要の「おくんち料理」の残り素材を上手に組み合わせ、あずきを加えた「おくんち」の名脇役料理です。

材料・分量

1 鶏もも肉(小間切れ) 15g
2 あずき 5g
3 さといも(1.5㎝角切り) 30g
4 れんこん(1.5㎝角切り) 20g
5 ごぼう(1.5㎝角切り) 20g
6 板こんにゃく(1.5㎝角切り) 15g
7 にんじん(1.5㎝角切り) 10g
8 さやいんげん(ななめ切り) 5g
9 乾しいたけ (1.5㎝角切り) 1g
10 野菜昆布(にこんぶ)(1.5㎝角切り) 1g
11 サラダ油 5g
12 清酒 1g
13 本みりん 1g
14 砂糖(三温糖) 1g
15 こいくちしょうゆ 2g
16 水(乾しいたけのもどし汁とあずきのゆで汁) 60g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・あずきは固めにゆでておく。ゆで汁はとっておく。
  • ・乾ししいたけ・野菜昆布は洗って水でもどし、もどし汁はだし汁として 使う。
  • ・板こんにゃく・れんこん・ごぼうは下ゆでをする。
  • ・さといもはゆでてぬめりをとる。
  • ・さやいんげんはすじをとり、塩ゆでをする。

作り方

  • サラダ油で鶏もも肉を炒め、下ゆでをした材料を入れ煮込む。
  • だし汁と茹でたあずきのゆで汁を加えて煮る。
  • あくをとり、もどししいたけ、野菜昆布、あずきを入れ調味する。
  • 最後にさやいんげんを散らす。

◎小豆の甘みにより砂糖を加減する。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑪油→①鶏もも肉→③さといも④れんこん⑤ごぼう⑥板こんにゃく
⑦にんじん→⑯水→⑨もどししいたけ→⑩野菜昆布→②あずき→
⑫清酒⑬本みりん⑭砂糖(三温糖)⑮こいくちしょうゆ→
⑧さやいんげん

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 666kcal
たんぱく質 21.7g
脂質 12.7g
カルシウム 355mg
2.4mg
ビタミンA 490μgRE
ビタミンB1 0.38mg
ビタミンB2 0.47mg
ビタミンC 63mg
食物繊維 8.7g
食塩 1.9g
マグネシウム 111mg
亜鉛 3.1mg

献立例

  • ・赤飯
  • ・牛乳
  • ・昆布巻き
  • ・かけあえ
  • 煮ごみ
  • ・みかん

放送資料

おくんちに食べられる郷土料理のひとつ「煮ごみ」を紹介します。
「煮ごみ」は材料も味付けも、その土地の風味とおもてなしの心がこもったおくんち料理のひとつです。
鶏肉や小豆、栗と一緒にれんこんやごぼう、大根などの根菜類を砂糖としょうゆなどで味を含ませながら煮込む料理で、栄養のバランスがとてもよくとれています。
野菜のもっている素朴な味と調味料のハーモニーを味わいましょう。

一口メモ

庶民の生活の知恵は料理にも生かされ、祝いや祭りごとに招いた客には、きれいに形の整った食材を使い、家族の食べるものは残りや切りくずを活用した。しかし、そうやって作った料理は種々の食材を使うおかげでさらにおいしい。煮ごみもそのひとつである。

参考資料

  • ・伝えたい家庭料理 野口和子 佐賀新聞社