岡山県 郷土食

岡山県

岡山県は、温暖な気候を生かした農業が盛んで、有数の米どころとして、さらには桃やぶどうの生産地として有名です。また、高原や山地でとれるきび・あわなどの雑穀を素材にした団子やもちを使った料理は岡山の味の代表としてあげられます。
昔から「岡山には日本の全てがある」といわれるように地理的にも、気候風土の面でも各地がそれぞれの特徴を持ち変化に富んでいます。こうした岡山の自然が、人々の努力とあいまって豊かな山海の幸を育て、自然と生活の調和の中で郷土食を生み出し、生活にうるおいを与えてくれています。

地図

たかきび団子汁(たかきびだんごじる)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 147kcal
たんぱく質 9.8g
脂質 4.0g
カルシウム 79mg
0.7mg
ビタミンA 301μgRE
ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.10mg
ビタミンC 5mg
食物繊維 2.3g
食塩 1.3g
マグネシウム 21mg
亜鉛 0.9mg

由来

たかきびは中国大陸から入ってきたもので、コウリャンの一種です。別名「モロコシキビ」ともいいます。たかきびという名前のとおり、高さ3メートルほどに育ち、先端にはとうもろこしのようにたくさんの赤褐色の小粒が集まった穂をさげます。昔は、今のように主食が米ではなく、稗 (ひえ)、粟(あわ)、麦、黍(きび)を食していました。この中で、もちのように弾力のある黍をすりつぶし、団子にして食べるようになったと言われています。

材料・分量

1 たかきび粉 18g
2 ぬるま湯 20g
3 鶏もも肉(こま切れ) 20g
4 ごぼう(ささがき) 7g
5 にんじん(0.5cm いちょう切り) 20g
6 こんにゃく(1cm 短冊切り) 15g
7 だいこん(0.5cm いちょう切り) 20g
8 かまぼこ(0.5cm いちょう切り) 5g
9 油揚げ(1cm 短冊切り) 3g
10 かつお節 3g
11 100g
12 こいくちしょうゆ 4g
13 本みりん 2g
14 食塩 0.2g
15 葉ねぎ(0.2cm 小口切り) 10g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・たかきび粉は、ぬるま湯でこねて「耳たぶ」のかたさにする。
  • ・こんにゃくを下ゆでする。
  • ・かつお節と水でだしをとる。
  • ・油揚げは、油ぬきをする。

作り方

  • だし汁に、ごぼう・にんじんを入れて煮る。
  • 1がやわらかくなったら、鶏もも肉を入れて煮る。
  • 2の鶏もも肉の色が変化したら、下ゆでしたこんにゃく・だいこん・ かまぼこ・油揚げを入れて煮立たせる。
  • 練ったたかきびを直径1.5cm ぐらいに丸め、3に入れる直前に中央をへこませて入れて煮る。
  • たかきび団子が浮いてきたら、調味料を加え、味をととのえる。
  • 最後に葉ねぎを入れる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑩⑪だし汁→④ごぼう→⑤にんじん→③鶏肉→⑥こんにゃく→⑦だいこん→⑧かまぼこ→⑨油揚げ→①②たかきび→⑫⑬⑭→⑮葉ねぎ

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 718kcal
たんぱく質 38.9g
脂質 18.0g
カルシウム 604mg
2.2mg
ビタミンA 691μgRE
ビタミンB1 0.59mg
ビタミンB2 0.48mg
ビタミンC 33mg
食物繊維 5.2g
食塩 2.6g
マグネシウム 90mg
亜鉛 3.1mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • ・鮭のごまみそ焼き
  • ・からしあえ
  • たかきび団子汁
  • ・みかん

放送資料

今日の給食は、たかきび団子汁です。
たかきび団子汁は、みなさんが知っているように岡山県の郷土料理のひとつです。
特に岡山県の中部に位置する高梁市、新見市、吉備中央町などでよく食べられる料理です。
たかきびは、ひえや粟などとともに昔から食べられていた穀物ですが、現在では米が主食になってしまい、あまり食べられなくなってきました。そこで、米と同様に豊作と無病息災を願って、年に一度は食べる習慣があります。

一口メモ

たかきび団子汁はごんげん汁とも呼ばれている。昔から、畑作物として栽培されていたが、今日では果樹、販売野菜にとって代わってしまった。しかし、最近、昔なつかしい味として、町内のイベントにおにぎりとごんげん汁がふるまわれ、喜ばれている。

参考資料

  • ・「岡山の味」 岡山県郷土文化財団 著