宮城県 郷土食
宮城県
宮城県は東北地方の南東部に位置し、東が太平洋に面しており、東北地方の中では、冬の積雪量も少なく、比較的温暖な気候の県です。県内には、塩釜・石巻・気仙沼の3つの有名な漁港があり、かつお、まぐろ、さんま、かれい、ぎんざけ、はぜ、ほや、かき、ふかひれ等の海産物がたくさん水揚げされます。また、農産物は、ひとめぼれ、ササニシキの米を代表とし、れんこん、曲がりねぎ、根みつば、せり、仙台雪菜他、様々な食材が生産されており、県では「食材王国みやぎ」と銘打って、広報活動をしています。
仙台雑煮(せんだいぞうに)
1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)
エネルギー | 369kcal |
たんぱく質 | 14.1g |
脂質 | 4.6g |
カルシウム | 121mg |
鉄 | 1.6mg |
ビタミンA | 141μgRE |
ビタミンB1 | 0.13mg |
ビタミンB2 | 0.15mg |
ビタミンC | 9mg |
食物繊維 | 3.8g |
食塩 | 2.6g |
マグネシウム | 60mg |
亜鉛 | 2.4mg |
由来
「海の幸」「山の幸」をふんだんに盛り込んでいるのが仙台雑煮です。
椀(わん)からあふれんばかりのはぜと紅白のかまぼこ、黄金色のはらこ、だいこん・にんじんのひき菜、ごぼう、ずいき、凍み豆腐、せりなどを豊富に盛り込んでいます。新年にふさわしい豪華な雑煮です。
さて、初代藩主・正宗(まさむね)の時代から、伊達(だて)家の雑煮は干しあわびや干しなまこ、にしんのだしに、具はだいこん、ごぼう、凍み豆腐、黒豆、菜の茎で、正宗が城を構えた足跡 (そくせき)が雑煮に表れています。
仙台雑煮と共通する食材はだいこん、ごぼう、凍み豆腐の三品ですが、どちらも土地の産物をふんだんに利用したものです。
※ひき菜とは、野菜をせん切りにしたもの。
材料・分量
1 | だいこん(せん切り) | 50g |
2 | にんじん(せん切り) | 12g |
3 | ごぼう(ささがき) | 12g |
4 | ずいき(1.5㎝) | 2.5g |
5 | 凍り豆腐(せん切り) | 5g |
6 | しらたき(3㎝切り) | 10g |
7 | 清酒 | 5.5g |
8 | 食塩 | 0.2g |
9 | こいくちしょうゆ | 11g |
10 | 本みりん | 7g |
11 | 焼きはぜ | 16g |
12 | 水 | 200g |
13 | もち | 100g |
14 | かまぼこ(日の出かまぼこ) | 15g |
15 | いくら | 12g |
16 | せり | 12g |
下ごしらえ・作り方
下ごしらえ
- ・焼きはぜと水でだしをとる。はぜは取り出しておく。
- ・だいこん、にんじんはゆでた後、凍らせる。
- ・凍り豆腐はもどす。
- ・ずいきは洗ってもどす。
- ・しらたきはゆでる。
作り方
- だし汁にごぼうと凍らせただいこんとにんじん、ずいき、凍り豆腐、しらたきを入れて煮る。
- 調味料を入れ味を整える。
- 椀に焼いたもちを入れ、煮た野菜と汁を盛りつける。
- だしをとったはぜとかまぼこ、いくら、せりをのせる。
子どもたちが作るための手順
※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑪⑫だし汁→③ごぼう→①だいこん→②にんじん→④ずいき→⑤凍り豆腐→⑥しらたき→⑦⑧⑨⑩→⑬焼いたもち→※汁→だしをとったはぜ→⑭かまぼこ→⑮いくら→⑯せり
給食献立例
1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)
エネルギー | 606kcal |
たんぱく質 | 26.9g |
脂質 | 10.1g |
カルシウム | 283mg |
鉄 | 1.2mg |
ビタミンA | 152μgRE |
ビタミンB1 | 0.20mg |
ビタミンB2 | 0.41mg |
ビタミンC | 33mg |
食物繊維 | 2.2g |
食塩 | 2.6g |
マグネシウム | 72mg |
亜鉛 | 2.3mg |
献立例
- ・ごはん
- ・牛乳
- ・仙台雑煮
- ・ささかまぼこのゆずみそかけ
- ・いちご
放送資料
仙台地方のお雑煮は「仙台雑煮」として、具だくさんなことで知られています。大根・にんじん・ごぼう・鶏肉・凍(し)み豆腐・しらたきなどがたくさん入っています。このうち大根・にんじんをせん切りにした「ひき菜」は、さっと茹でたものを、寒いところに置いて凍らせて使います。
また、今日のだしは削り節でとりました。伝統的には仙台湾でとれた「はぜ」を焼き、干したものを使い、盛り付けにはそれを上にのせ「いくら」なども飾るという豪華なものです。
「ふるさとの料理」は、その土地で取れた食べ物を使って、大切に伝えられてきた料理です。よく味わって食べましょう。そして、私たちも次の世代へと伝えていけるよう、大切にしていきましょう。
一口メモ
雑煮は日本の正月には欠かせない、いわば正月料理の主役である。古くは保臓(臓を保護する)を意味し、健康食として地方色豊かに産物を使った生活の知恵ともいえる。
参考資料
- ・「東北・北海道の郷土料理」 乙坂ひで編著
- ・「ごっつぉうさん-伝えたい宮城の郷土食-」 宮城の食を伝える会編著
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