三重県 郷土食

三重県

三重県は、南北に細長いという地理的特徴や気候・風土によって、北勢・中南勢・伊賀・伊勢志摩・東紀州の5つの食文化圏にわけることができます。北勢から中南勢にかけて広がる伊勢平野からは主食である米をはじめとする里の幸、東に伊勢湾を望みリアス式海岸を経て太平洋に続く広大な熊野灘 (くまのなだ)からは海の幸、さらに南・西・北側に連なる鈴鹿(すずか)山脈や大台山系(おおだいさんけい)から山の幸など多くの食材に恵まれている。

地図

たこめし(たこめし)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 318kcal
たんぱく質 10.9g
脂質 2.2g
カルシウム 29mg
1.2mg
ビタミンA 121μgRE
ビタミンB1 0.05mg
ビタミンB2 0.04mg
ビタミンC 0mg
食物繊維 0.9g
食塩 1.2g
マグネシウム 33mg
亜鉛 1.4mg

由来

答志島(とうしじま)では、いろいろな種類の漁業(さし網、まき網、釣りなど)や、わかめ・のりの養殖などが盛んで、四季を通じて、新鮮な魚介類がたくさんとれます。
たこ漁は「たこつぼ」を使って、一年中行われます。たくさんとれるのは夏場ですが、冬のたこも柔らかくておいしい。せまい「たこつぼ」の中に入りこむたこの習性をいかして行われるもので、売り物にならないたこを利用して「たこめし」を炊きました。答志島ではたこ以外の具は油揚げやつきこんにゃくなどを入れるだけです。具と調味料をあわせて米と一緒に炊き込むシンプルな料理ですが、新鮮なたこがとれる答志島だからこそ味わえる郷土料理です。

材料・分量

1 精白米 75g
2 まだこ(生)(2cm 小口切り) 25g
3 にんじん(せん切り) 10g
4 油揚げ(せん切り) 4g
5 つきこんにゃく 10g
6 こいくちしょうゆ 3.8g
7 うすくちしょうゆ 2g
8 清酒 2.5g
9 食塩 0.13g
10 かつお節 1.3g
11 81.7g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・かつお節と水でだしをとり、冷ましておく。
  • ・精白米は洗って水をきっておく。
  • ・たこは塩もみして、さっとゆでておく。
  • ・つきこんにゃくは、ゆでる。

作り方

  • 洗った精白米を釜に入れ、こいくちしょうゆ、うすくちしょうゆ、酒、塩とだし汁を規定量まで加えてかるく混ぜる。
  • 1に、たこ、にんじん、油揚げ、つきこんにゃくを入れて炊く。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
① 精白米→⑥こいくちしょうゆ⑦うすくちしょうゆ⑧酒⑨塩→だし汁→②まだこ→③にんじん→④油揚げ→⑤つきこんにゃく

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 605kcal
たんぱく質 28.6g
脂質 18.2g
カルシウム 306mg
2.0mg
ビタミンA 248μgRE
ビタミンB1 0.18mg
ビタミンB2 0.47mg
ビタミンC 34mg
食物繊維 2.0g
食塩 2.6g
マグネシウム 103mg
亜鉛 3.1mg

献立例

  • たこめし
  • ・牛乳
  • ・さわらの照り焼き
  • ・ミニトマト
  • ・けんちん汁
  • ・みかん

放送資料

今日は答志島(とうしじま)でとれた「たこ」を使った「たこめし」です。夏の「答志体験活動」を覚えていますか?前日にしかけたたこつぼの中に、たくさんのたこが入っていました。答志ではこのようにたこつぼを使ったたこ漁がとてもさかんです。新鮮なたこがたくさんとれるので、おいしい「たこめし」が出来上がります。
今日は、給食室でたこめしを炊きました。みなさんのおうちの味と比べながら、いただいてください。

一口メモ

答志島では、たこがたくさんとれると「干しだこ」にもするが、たこめしは干しだこではなく、生のたこを使って作るのが一般的である。下処理でたこをゆでるとき、炭酸水としょうゆを入れて炊くとやわらかくなる、大根と一緒にたくと生臭くない、酒を入れると柔らかくなる、酢を入れると色があざやかになる、などと、各家庭によってさまざまな調理法がある。