神奈川県 郷土食

神奈川県

神奈川県は、比較的温暖な気候に恵まれ、西部には箱根・丹沢(たんざわ)の山々が連なり、また、相模湾(さがみわん)などの海に面していて、風景の美しいところです。
神奈川県の農地面積は、県全体の約9%しかありませんが、限られた農地でいろいろな作物を工夫して育てています。中でも大根、キャベツの生産量は全国規模を誇ります。海に面している地域には漁港があり、近海漁業・遠洋漁業が行われています。海の幸・山の幸に恵まれ、地場産物や旬の食材が豊富です。

地図

海軍カレー(かいぐんかれー)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 252kcal
たんぱく質 9.7g
脂質 14.4g
カルシウム 30mg
0.8mg
ビタミンA 245μgRE
ビタミンB1 0.33mg
ビタミンB2 0.14mg
ビタミンC 19mg
食物繊維 2.5g
食塩 1.7g
マグネシウム 25mg
亜鉛 1.0mg

由来

江戸時代後期から明治に西洋の食文化が日本へ入ると、カレーも紹介されました。当時インドを支配していた大英帝国の海軍を模範 (もはん)とした大日本帝国海軍は、軍隊食にカレーパウダーを入れたビーフシチューとパンをとり入れました。しかし、日本人には なじめなかったため、カレー味のシチューに小麦粉でとろみ付けし、ライスにかけたところ好評を得てカレーライスが誕生しました。インド風カレーとは一線を画 (かく)すもので、小麦粉のルーに多数の具を加え、日本米との絶妙なコンビネーションを遂 (と)げるよう工夫されています。日露(にちろ)戦争当時、帝国海軍・横須賀鎮守府 (ちんじゅふ)が、調理が手軽で肉と野菜の両方がとれるバランスのよい食事としてカレーライスを採用、海軍当局は1908年発行の「海軍割烹術 (かっぽうじゅつ)参考書」に掲載し、その普及に努めたとされています。

材料・分量

1 豚もも肉(小間切れ) 40g
2 じゃがいも(さいの目) 40g
3 にんじん(さいの目) 15g
4 たまねぎ(さいの目) 50g
5 にんにく(みじん切り) 0.1g
6 しょうが(みじん切り) 0.2g
7 サラダ油 1g
8 固形コンソメ 2g
9 ベイリーフ 0.01g
10 食塩 1g
11 ウスターソース 2g
12 うすくちしょうゆ 2g
13 トマトケチャップ 2g
14 有塩バター 4g
15 サラダ油 4g
16 小麦粉 8g
17 カレー粉 1.5g
18 60g

   ※写真は、海軍カレーをごはんにかけたものです。

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・バター、サラダ油、小麦粉、カレー粉でルウを作る。

作り方

  • なべにサラダ油を熱し、にんにく、しょうがを炒め、たまねぎを入れ、よく炒める。
  • 豚もも肉、にんじん、じゃがいもを入れ、コンソメと水、ベイリーフを入れて煮込む。 (じゃがいもは煮くずれるので、他のものがほぼ煮えてから入れるとよい。)
  • 煮えたらルウを入れ、調味料を入れて味を整える。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
*ルウ(⑭→⑮→⑯→⑰)
⑦サラダ油→⑤にんにく→⑥しょうが→④たまねぎ→①豚もも肉→③にんじん→②じゃがいも→⑱水→⑧固形コンソメ→⑨ベイリーフ→ルウ→⑩⑪⑫⑬

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 703kcal
たんぱく質 21.9g
脂質 26.1g
カルシウム 281mg
1.5mg
ビタミンA 378μgRE
ビタミンB1 0.49mg
ビタミンB2 0.48mg
ビタミンC 38mg
食物繊維 4.5g
食塩 2.3g
マグネシウム 70mg
亜鉛 3.0mg

献立例

  • ・ごはん(麦入り)
  • ・牛乳
  • カレー
  • ・コールスローサラダ

放送資料

横須賀市は「カレーの街」と呼ばれています。それは、明治時代に日本の海軍が、栄養バランスがよく、調理の簡単なカレーに目をつけ、艦艇での食事に取り入れたことが始まりと言われています。最初、カレーはパンにつけて食べたそうですが、パンにつけたのではどうも力が出ないということで、ごはんにかけて食べてみたところ「これはイケル」ということで日本海軍の食事は「カレーライスにきまり!」となったそうです。艦艇からおりた人たちが、それぞれの故郷に持ち帰り、カレーを広めました。横須賀市の学校給食では、いろいろな「カレー」をみなさんにお届けしています。

一口メモ

カレーが世界中に広まったのは、1772年、ウオーレン・ヘステイングというイギリス人がカレーとインドの米をイギリスに持ち帰り、イギリス王室に献上したことがきっかけと言われます。その後、カレーはヨーロッパ中に広まり、日本へは、明治のはじめ頃、横浜や神戸にできた西洋料理店で売り出され人気を呼んだ。カレーには何種類ものスパイスが使われている。代表的なものは、クローブ、ターメリック、ペッパー、とうがらし、コリアンダー、クミン、シナモン、ナツメグなど。スパイスには、食べ物に香りや辛みをつけて、味を引き立て、食欲を増す働きがある。

参考資料

  • ・「ウイキペデイア(Wikipedia)」 フリー百科事典