群馬県 郷土食

群馬県

群馬県は、日本列島のほぼ中央に位置しており、上毛三山(赤城山、榛名山、妙義山)をはじめ、利根川の清流、尾瀬湿原、湖沼や渓谷など、変化に富んだ大自然に恵まれています。
また、草津、伊香保、水上、四万をはじめとする数多くの温泉地があることでも知られています。県の形は、上毛かるたに「鶴舞う形の群馬県」とうたわれているように、空を舞う鶴の形に似ています。
こんにゃくいも、きゅうり、生しいたけ、ほうれん草、キャベツ、ねぎなどの農産物や牛肉、豚肉、鶏肉の生産が盛んであり、「農業王国」「畜産王国」といっても過言ではありません。

地図

おきりこみ(おきりこみ)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 459kcal
たんぱく質 17.7g
脂質 5.0g
カルシウム 56mg
1.2mg
ビタミンA 60μgRE
ビタミンB1 0.12mg
ビタミンB2 0.08mg
ビタミンC 3mg
食物繊維 4.1g
食塩 1.9g
マグネシウム 40mg
亜鉛 0.9mg

由来

群馬県は全国有数の小麦の産地です。その小麦で作った地粉を使って作る手打ちのひもかわ(平たい太めの めん)を、だいこんやさといもなどの地場産野菜たっぷりの鍋に「切っては入れ、切っては入れ」して煮込んで食べたことから、 「おきりこみ」と呼ばれるようになりました。地域によって「おっきりこみ」「にぼとう」などと呼ばれ、具材や味つけが変わりますが、熱々のトロッとした味わいが特徴です。

材料・分量

1
小麦粉中力粉(地粉)
食塩
 
100g
1g
50g
2 鶏むね肉皮なし(小間切れ) 25g
3 にんじん(2㎝短冊切り) 8g
4 だいこん(2㎝短冊切り) 20g
5 乾しいたけ(千切り) 0.8g
6 さといも(1㎝いちょう切り) 20g
7 油揚げ(短冊切り) 5g
8 はくさい(2㎝短冊切り) 10g
9 根深ねぎ(斜め薄切り) 3.5g
10 こいくちしょうゆ 6.2g
11 サラダ油 1g
12 かつお節 3g
13 130g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・乾しいたけは洗って水でもどす。
  • ・かつお節と水でだしをとる。

作り方

  • 小麦粉中力粉(地粉)に水、食塩を入れてなめらかになるまでよく練って、ひとかたまりにする。(たくさん作る場合はビニール袋に生地を入れて足で踏み、こしを出す)
  • めんぼうを使ってさ2~3㎜にのばし、長さ10~15㎝、幅1㎝に切りめんを作る。
  • 鍋にサラダ油を熱し、鶏むね肉、にんじん、だいこんを炒める。
  • 3にだし汁を入れて煮る。一煮立ちしたらアクを取りもどししいたけ、さといも、油揚げ、はくさいを入れて煮る。
  • 野菜が煮えたら、めんを下ゆでせずにそのまま入れる。
  • めんに火が通ったらこいくちしょうゆを入れ、味を整える。
  • 最後にねぎを散らす。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑫⑬だし汁→⑪→②とり肉→③にんじん→④だいこん→だし汁→
⑤しいたけ→⑥さといも→⑦油揚げ→⑧はくさい→①めん→⑨ねぎ

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 694kcal
たんぱく質 28.1g
脂質 21.4g
カルシウム 347mg
2.4mg
ビタミンA 263μgRE
ビタミンB1 0.32mg
ビタミンB2 0.47mg
ビタミンC 40mg
食物繊維 6.3g
食塩 3.4g
マグネシウム 99mg
亜鉛 2.6mg

献立例

  • ・米粉パン 梅ジャム
  • ・牛乳
  • ・竹輪の磯辺揚げ
  • ・こんにゃくのにんにく炒め
  • ・千草あえ
  • おきりこみ
  • ・みかん

放送資料

群馬県は昔から小麦の生産が盛んな地域で、小麦粉からうどんを作り常食するという文化が根付いています。
おきりこみは、鶏肉やだいこん、さといも、ねぎなどの地場産の野菜を入れた汁の中に、小麦粉で作った生地を幅の広いうどん状に切りながら入れたので、この名前がついた。群馬の代表的な郷土料理です。地域によって「おっきりこみ」「にぼうと」などと呼ばれ、具材や味つけが変わります。アツアツでとろっとした味わいなので、とても体の温まる料理です。

一口メモ

働き者で「カカア天下」といわれた上州の女衆たちが、農作業を終えた後、手早く作れて栄養バランスの良い料理として生み出したものである。一晩寝かして、次の朝、温めなおし麦飯にかけておかず代わりに食べていた。
昔の群馬県では、おいしいおきりこみが作れないと、お嫁に行けないとさえ言われていたそうである。

参考資料

  • ・「ぐんまの伝統食NPO」 法人群馬の食文化研究会