福井県 郷土食
福井県
福井県は、「食育」という言葉を日本で初めて使った石塚左玄(いしづかさげん)の出身地です。その土地に行ったらその土地の食生活に学ぶべきであるという「身土不二 (しんどふじ)」の原理は、まさしく今の地産地消にほかなりません。また古くは「御食国(みけつくに)」として、天皇に食材を提供したことでも有名です。
コシヒカリ、越のルビー、越前ガニ、若狭ガレイ、上圧のサトイモに代表される海、山の幸に恵まれ、地域によって特色ある料理が作られています。
打ち豆汁(うちまめじる)
1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)
エネルギー | 91kcal |
たんぱく質 | 5.1g |
脂質 | 3.4g |
カルシウム | 58mg |
鉄 | 1.5mg |
ビタミンA | 169μgRE |
ビタミンB1 | 0.09mg |
ビタミンB2 | 0.05mg |
ビタミンC | 8mg |
食物繊維 | 3.2g |
食塩 | 1.2g |
マグネシウム | 40mg |
亜鉛 | 0.6mg |
由来
福井県は、曹洞宗の大本山である永平寺(えいへいじ)があり、浄土真宗の門徒が多く存在するなど、宗教が暮らしの中に浸透し、宗教の関わりが強く見られるところで す。とくに、大きな仏事である報恩講(ほうおんこう)の時期は、大豆の収穫期と重なるため、たくさんの人数分の打ち豆を用意しやすかったという背景もあり、打ち豆は代表的な精進料理の食材として利用されてき ました。
打ち豆を使用した料理としては、味噌汁(打ち豆汁)が一番多くなっています。
材料・分量
1 | 打ち豆 | 6g |
2 | 油揚げ(小さめ短冊切り) | 5g |
3 | だいこん(0.5cm いちょう切り) | 30g |
4 | さといも(1cm いちょう切り) | 25g |
5 | にんじん(0.5cm いちょう切り) | 10g |
6 | ごぼう(小さめささがき) | 3g |
7 | 根深ねぎ(小口切り) | 5g |
8 | 米みそ | 10g |
9 | こんぶ | 2g |
10 | 水 | 200g |
下ごしらえ・作り方
下ごしらえ
- ・こんぶと水でだし汁をとっておく。
- ・打ち豆は一晩水に浸けておく。
- ・油揚げは油抜きをする。
作り方
- 鍋にだし汁、にんじん、だいこん、さといも、打ち豆、ごぼう、油揚げを入れて、やわらかくなるまで煮る。
- 煮えたら、みそを入れる。
- 最後に根深ねぎを入れる。
子どもたちが作るための手順
※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑨⑩だし汁⑤にんじん③だいこん④さといも①打ち豆⑥ごぼう
②油揚げ→⑧米みそ→⑦根深ねぎ
給食献立例
1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)
エネルギー | 685kcal |
たんぱく質 | 23.8g |
脂質 | 19.1g |
カルシウム | 405mg |
鉄 | 3.2mg |
ビタミンA | 451μgRE |
ビタミンB1 | 0.30mg |
ビタミンB2 | 0.50mg |
ビタミンC | 20mg |
食物繊維 | 5.2g |
食塩 | 2.6g |
マグネシウム | 117mg |
亜鉛 | 3.1mg |
献立例
- ・古代米ごはん
- ・牛乳
- ・はたはたのからあげ
- ・ごまあえ
- ・打ち豆汁
- ・福井梅ゼリー
放送資料
今日の給食は、打ち豆汁です。打ち豆汁は、福井県の郷土料理です。
打ち豆とは、大豆を水につけてもどしたものを、石臼の上にのせて木づちでつぶしたものです。大豆は肉に負けない豊富なたんぱく質を含んでいるので、昔からよく食べられてきました。打ち豆にすることで食べやすくなります。そして、火のとおりがはやく、使いやすいのでいろいろな料理に取り入れられてきました。昔の人の生活の知恵をひきつぎましょう。
一口メモ
大豆は重要なたんぱく源であり、田んぼの畦で作られていたので畦豆といった。冬の栄養源として保存する大豆加工品の1つに打ち豆があり、和え物、サラダなどのいろいろな料理に活用されている。学校給食では味噌汁や煮物、和え物など、食べ方を工夫した。
参考資料
- ・「再発見!福井の食」 福井県農林水産部農業技術経営課
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