千葉県 郷土食

千葉県

千葉県は、首都圏の東側に位置し、四方を海と川に囲まれた人口613万人の県です。県の北部は、下総台地や、利根川流域と九十九里浜沿岸に広がる平野があり、南部は300メートル級の房総丘陵があります。温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、農業、水産業が盛んです。東京湾沿岸には、石油や鉄鋼を中心とした京葉 (けいよう)工業地域があります。また、新東京国際空港(成田空港)や東京湾アクアライン、東京ディズニーランドも有名です。
主な特産物は、落花生や梨、スイカ、イチゴ、菜の花、びわ等に加え、あじやいわし、ひじき、あさり、牛乳などがあります。

地図

いわし団子汁 (いわしだんごじる)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 79kcal
たんぱく質 6.7g
脂質 4.4g
カルシウム 28mg
0.7mg
ビタミンA 18μgRE
ビタミンB1 0.02mg
ビタミンB2 0.01mg
ビタミンC 0mg
食物繊維 0.2g
食塩 2.8g
マグネシウム 16mg
亜鉛 0.5mg

由来

千葉県は三方を海に囲まれ、北は黒潮(くろしお)と親潮(おやしお)のぶつかる銚子(ちょうし)から、南は冬でも温暖な白浜(しらはま)まで、その自然や地形を利用した漁業が盛んに行われています。中でも、いわしは暖流にも寒流にも生息し、大量に水揚げされています。千葉県で水揚げされる魚の約6割はいわしです。千葉県はいわしの漁獲量が日本一なので、名物料理として様々ないわし料理が伝えられています。
いわし団子汁を作るには、いわしは手で開き頭や骨を取ります。すりばちに入れ良くすり、そこにみそやしょうが、ねぎなどを入れ、よく混ぜ合わせます。みそ等を多めに入れて、団子をまとまりやすくするため、汁に入れてからよく煮出します。そのため、だし汁や塩分を足さなくてもおいしく作ることができます。

材料・分量

1 いわし(すりみ) 25g
2 赤色辛みそ 5g
3 しょうが(みじん切り) 1.5g
4 鶏卵 10g
5 じゃがいもでん粉 0.6g
6 切りみつば 少々
7 200g
8 清酒 1.3g
9 こいくちしょうゆ 4g
10 食塩 1.5g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・いわしは三枚におろし皮をとる。

作り方

  • 三枚におろしたいわしを細切りにしてからこまかくたたく。
  • 赤色辛みそ、しょうがのみじん切りを加えてさらにたたき混ぜる。
  • 2をすりばちに入れ、鶏卵、でん粉を加え、よくする。
  • なべに湯をわかし、すった材料を一口大にして入れ、あくをすくいながら煮る。
  • 団子が浮いてきたら煮え上がり、酒、こいくちしょうゆ、塩で味をととのえ、おわんに入れ、みつばを散らす。

 ※団子に酒を入れるとフワフワした食感になります。
 ※みつばの代わりに根深ねぎを使ってもよいです。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
①いわし→②みそ→③しょうが→④鶏卵→⑤でん粉(混ぜ合わせておく)→⑦→⑧→⑨→⑩→⑥切りみつば

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 640kcal
たんぱく質 29.1g
脂質 17.4g
カルシウム 383mg
10.9mg
ビタミンA 349μgRE
ビタミンB1 0.35mg
ビタミンB2 0.62mg
ビタミンC 64mg
食物繊維 5.6g
食塩 2.7g
マグネシウム 115mg
亜鉛 5.6mg

献立例

  • ・あさりごはん
  • ・牛乳
  • ・鯨唐揚げみそソース
  • ・ピーナッツ和え
  • いわし団子つみれ汁
  • ・いちご

放送資料

今日は千葉県の郷土料理です。千葉県は農業も漁業も盛んです。
農産物ではほうれん草・キャベツ・だいこん・にんじん・長ねぎ・生姜など、どれも全国1位、2位を争う生産高です。
水産物ではいわし・あさりなどが全国1位、2位を争う漁獲高です。
いわし団子汁は、千葉県産のいわしとだいこん・にんじん・長ねぎなど地元の野菜をたくさん食べられ、しかも栄養満点の汁です。いわしはエイコサペンタエン酸(EPA)という脂肪酸を多く含み、血液の凝固を防ぎ脳血栓などを予防するのに役立ちます。健康にもよいおいしさたっぷりのいわし団子汁をいっぱい食べてください。

一口メモ

千葉県では、新鮮な多種多様でおいしい魚がたくさん水揚げされる。特にいわしは、全国ランキングでも上位を占めている。
種類も多く、カタクチイワシ・マイワシ・ウルメイワシ・コノシロ・サッパなどが、まき網や定置網で銚子から内湾で周年水揚げされている。

参考資料

  • ・農業千葉別冊「ふるさと料理ちばの味」  千葉県農業改良協会発行