千葉県 郷土食

千葉県

千葉県は、首都圏の東側に位置し、四方を海と川に囲まれた人口613万人の県です。県の北部は、下総台地や、利根川流域と九十九里浜沿岸に広がる平野があり、南部は300メートル級の房総丘陵があります。温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、農業、水産業が盛んです。東京湾沿岸には、石油や鉄鋼を中心とした京葉 (けいよう)工業地域があります。また、新東京国際空港(成田空港)や東京湾アクアライン、東京ディズニーランドも有名です。
主な特産物は、落花生や梨、スイカ、イチゴ、菜の花、びわ等に加え、あじやいわし、ひじき、あさり、牛乳などがあります。

地図

さんが焼き(さんがやき )

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 111kcal
たんぱく質 11.2g
脂質 4.5g
カルシウム 47mg
0.8mg
ビタミンA 8μgRE
ビタミンB1 0.07mg
ビタミンB2 0.12mg
ビタミンC 2mg
食物繊維 1.2g
食塩 0.8g
マグネシウム 25.8mg
亜鉛 0.8mg

由来

房総(ぼうそう)半島の海岸線は、延長約3,800キロメートルにおよんでいます。その海岸沿いの房総地方には、海に生きた漁師たちの生活に根ざした料理の数々が残されています。
そのひとつに「なめろう」があります。房総沖で大量にとれたいわし・さば・あじ・さんまなどの新鮮な魚を三枚におろして包丁でたたき、ネギや生姜味噌を加えてさらにたたいたものです。漁師が船の上で炊事をするのに、 みそと包丁があれば簡単にできるとして広まりました。
とても美味しくて皿までなめたことから「なめろう」と名がついたという説があります。
また、「なめろう」をアワビの殻(から)につめ、焼いたものを「さんが焼き」と呼びます。しそをのせて焼くなど、今も広く親しまれています。

材料・分量

1 あじ(みじん切り) 50g
2 根深ねぎ(みじん切り) 8g
3 にんじん(みじん切り) 2g
4 しょうが(すりおろし) 2g
5 しその葉 0.4g
6 鶏卵 5g
7 白みそ 5g
8 みりん 2.5g
9 清酒 2.5g
10 さざえの殻

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・あじの皮をむき、頭・内臓をとり流水できれいに洗い、骨を除いておく。

作り方

  • あじ・野菜をみじん切りにする。
  • ボールに1と鶏卵と調味料を入れ手でこねる。
  • 形を整えて、さざえの殻に入れ焼く。

※中にたまねぎや鶏ひき肉を入れることもある。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
①あじ→②根深ねぎ→③にんじん→④しょうが→⑤しその葉→⑥鶏卵→⑦白みそ→⑧みりん→⑨酒→⑩さざえの殻
材料をよく混ぜて殻に入れて焼きます。

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 689kcal
たんぱく質 33.3g
脂質 18.5g
カルシウム 366mg
3.0mg
ビタミンA 319μgRE
ビタミンB1 0.8mg
ビタミンB2 0.6mg
ビタミンC 59mg
食物繊維 6g
食塩 4g
マグネシウム 123mg
亜鉛 3.4mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • あじのさんが焼
  • ・肉じゃが
  • ・みそしる
  • ・みかん

放送資料

さんが焼きは、わたしたちの住む千葉県の海沿いに、昔から伝わる郷土料理です。
最初は、漁師さんが、船の上で作った料理です。
釣ったばかりの魚を、みそと一緒に細かくたたいて、これを、あわびの殻に詰めて焼いた料理を、さんが焼きと呼びます。
今日は、千葉県でたくさんとれるアジを使ったさんが焼きです。
アジとみそ、そして野菜を入れてよく混ぜて焼いてありますよ。
千葉県でたくさんとれるお魚、おいしく食べましょう。

一口メモ

漁師が、山仕事に行く時、あわびの殻にごはんとなめろうを入れていった。なめろうが、生物なので、山小屋で蒸したり、焼いたりして食べた。山の家で食べたので山家(さんが)と名がついたが、あくまでもあわびの殻で焼いたものがさんが焼と言う。

参考資料

  • ・「味のふるさと15 房総の味」 監修:樋口清之・渡辺文雄
  • ・「干潟の民族誌」 坂井昭
  • ・「書き書千葉の食事日本の食生活全集」 社団法人農村漁村文化協会